2018/05/14
手作りの木のテーブル。
穴あけに失敗してしまった部分の補修方法の投稿です。
貫通させてしまった穴の表の面を塞ぐ補修です。
木の目に併せた木片を埋め込む方法で補修します。
木目に合せた四角い形の木片を作るのですが、
その前に、木片よりも少しだけ小さいサイズを想定し
2~3㎜の深さの掘り込みを行います。
掘り込みは、いきなりノミを入れて彫り込むのではなく、
まず先に、カッターナイフで彫り込むサイズに切り込みを入れます。
木目にもよりますが、今回はほぼ正方形で切り込みました。
掘り込みサイズが決まったら
ノミや彫刻刀を使って彫り込みます。
しっかりと角が現れるようにカッターナイフも使ってタイトに掘ります。
堀残しがあるとしっかりと木片が入りません。
木片は、掘り込みサイズよりも大きめに作ります。
木片は木の目が合ったものを選び
木目を合せてカットするのがコツです。
また、深みが大きい方が木片の埋込深さも大きくなるので
しっかりと補修できます。
↑掘り込みに載せただけの状態です。
木片は掘り込みの深さの倍くらいの厚みを確保し
少し大きめのサイズに加工します。
カンナで表面(裏表)を整えた大きめの木片を
カッターナイフで切り込みを入れた後に
ノコギリでカットすると
タイトな形に加工できます。
厚みが薄いとカッターナイフだけでもカットできますが、
定規をしっかりと当てて真っすぐにカットする必要があります。
木目の繊維方向(写真の縦)に対して横のサイズは
木の縮む性格があるのでより大き目で
縦のサイズは縮みにくいので微妙に大きなサイズとなるよう
意識して加工すると良いです。
合せた時に、隙間があるようでしたら
再加工をお勧めします。
掘り込みに接着剤を塗ります。
今回は一般的な木工用ボンドを使っています。
加工した木片をはめ込みます。
指で押した際にボンドがはみ出ますが
隙間があるとその隙間から出やすいです。
平らな面のある端材を間にして、カナヅチなどで軽く叩きます。
ボンドがはみ出ますので、濡れた布で拭き取ります。
隙間が分かるようでしたら
ボンドが乾かない湿った状態のうちに
ノコギリで出る細かい木の粉をすりつけます。
塗れた布での拭き取りは
すりつけた木の粉がはがれない程度に
ボンドが板面に残らないように丁寧に行います。
表面を後で削りますが、
ボンドによる変色も抑えます。
木目と木片の模様が合っていること
隙間がないを再度確認し乾燥のため時間を置きます。
凸部となった木片をカンナで削ります。
今回は2~3時間の乾燥時間でしたが
接着の弱さが心配な場合は
1日くらい置いた方が良いです。
カンナの刃はあまり出さない方が良いです。
少しづつ削ります。
途中で様子を見ます。
削りすぎると、元の平らなきれいな面も削ってしまいます。
やすりがけを行います。
カンナで削った時点でほぼ段差がない状態になってから行います。
カンナの削り跡のほうがきれいに削れるようでしたら
1000番くらいの紙やすりで良いと思います。
今回は1000番です。
木片の位置がほとんど分からなくなりました。
補修部分以外の状態に合せてやすりがけをすることを
意識すると良いと思います。
木の補修は、こういった穴を塞ぐだけではなく
キズの補修などにも有効です。
今回は無塗装のテーブルの面材の補修ですが
塗装を含めての補修となると
もっと技術が必要になります。(汗)
ですが
既製品のテーブルや椅子も
ちょっとした道具があれば
比較的簡単に補修ができます。
木の家の建築だけではなく
木製品の補修相談もお受けしています。
株式会社ウッドストック
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